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◆2022年5月3日、朝日新聞襲撃事件小尻記者追悼

『5・3青空表現市』第34回の概要がわかる呼びかけ文書はこちらです。

◆第二部で披露された青空表現市のメンバーらによる多言語バージョンの「明日のハナコ」リーディングの動画はこちらです。

上演台本のおよそ半分のダイジェスト版です。まだ発展途上にある動画です。ミャンマー語・タガログ語・英語・日本語によるリーディングです。

◆2022年5月3日、兵庫県尼崎市でおこなわれた企画の概要がわかるチラシはこちらです。
その日にこの企画をとりあげた朝日新聞の記事はこちらです。
20220504 朝日新聞/青空表現市 のこと.jpg
◆この企画に参加した玉村の感想はこちらです。

「青空表現市」に参加しました。  -花が種を飛ばすとき-

 

「青空表現市」というのは、「2022年5月3日(火・祝)、阪神尼崎駅前中央公園+ズームで、「1987年の憲法記念日に朝日新聞襲撃事件はおきました。その時に亡くなった小尻記者への献花を呼び掛けます。小尻記者ゆかりの劇団らせん館が太鼓と踊りを披露します。」…そんなお祭りです。

そこで、以下のようにご紹介いただきました。

「昨年9月におこなわれた福井県高校演劇祭で、福井農林高校演劇部が上演した劇『明日のハナコ』が、反原発をテーマに個人名と差別用語を含んだ劇であることを理由に、福井ケーブルテレビでの放映がなくなりました。脚本すら回収され、この作品だけ「なかったこと」にされたような事態に。ことの経緯を、ゲストのおふたり(玉村徹氏・鈴江俊郎氏)からじっくりお聞きします。同時に、言論や表現の自由について、朝日新聞襲撃事件を通して30年以上考え発信してきた表現市のメンバーも、この件について活発に意見を述べたいと思っています。『明日のハナコ』ダイジェスト版も見ていただく予定です。」

 

もう34年続いている市民活動だそうです。大変な継続です。それだけでも頭が下がります。

亡くなった小尻知博記者は当時29才。地域に密着してそこに生きる人たちのことを記事にする、誠実な人だったそうです。これに対して、犯人側は「赤報隊」を名乗って新聞社を批判、「反日朝日は五十年前にかえれ」などという犯行声明を送り続けていました。いろんなことを考えるのはいいし、言葉にするのもいいと思います。けれども、それを力で圧殺するのはヒキョーモンだと思います。言い返せないからって押しつぶそうとするのはヒキョーモンだと思います。まして顔も名前を隠して人殺しをしたくせに、いまだに逃げ続けて責任もとらないって、ほんとヒキョーモンの集団です。

 

正しいことが間違った力によって押しつぶされるのは、悲しいことです。ウクライナでもミャンマーでも、ほんとに悔しいことです。ニュースを聞くたびに、おなかの中がギリギリと痛くなります。

僕たちは、『ハナコ』のことで、ギリギリとおなかが痛む日々を送っています。顧問の先生方はあいかわらずまともな対話はしてくれそうにありません。でもこの日々はまだ1年にもなりません。それが34年。

 

「表現市」にはズームで参加しました。そこで目にしたのは、なんと英語で語られる『ハナコ』。タガログ語で語られる『ハナコ』。ミャンマー語で語られる『ハナコ』。「表現市」の主催の方がインターナショナルな方で、他言語に翻訳した『ハナコ』を披露してくださったんです。もちろん、それぞれネイティブの人が語ってくれる。

なんというか、すごい。

「ハナコ」や「小夜子」が海を越えて空を飛んで、ぐんぐん世界に広がっていくんです。

こんなに共感してくれる人たちがいる。同じ思いの人たちがいる。

ちっぽけな日本の、ちっぽけな先生方は目くじらを立てるかも知れないけれど、彼女たちは自由だ。自由になる力がある。どこまでも飛んでいける。

彼女たちは、これからあちこちに根付いて、根を張り花を咲かせていくと思います。そうやって世界はちょっとずつ変わっていく。

銃弾や砲弾や戦車のキャタピラーで花は踏みにじられるかも知れないけれど、きっとまたどこかに種を飛ばして、それがまた花開く。そとていつか、引き金を引く人たちにも、その香りが届くかも知れない。だから、花は絶対に無力じゃない。

 

ズームにはたくさんの人が参加していました。ここでは全部は書けないけれど、高校生や元高校生、これから『明日のハナコ』を上演しようとしている人、いろんな人たちがそれぞれに動き出そうとしていました。

彼ら花々に実り豊かな未来をと願わずにはいられません。

 

あ、もちろん、僕も次の花を咲かせようと準備中です(^_^;)

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