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◆共立女子大学・女子短期大学「現代社会の諸課題」成果発表会『明日のハナコ』、2025年7月だ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

時 2025年7月12日(土) 開場16:00 開演16:30

処 共立女子大学・女子短期大学 神田一ツ橋キャンパス3号館6階

「『明日のハナコ』は、2021年に福井農林高校演劇部が福井県高校演劇祭で上演した劇です。他の作品はケーブルテレビで放映されましたが、この作品だけは放映されませんでした。今回は授業成果発表として、リーディング劇で上演します。ぜひお気軽にお越しください!」(X・旧Twitterより)

 どうか、みなさん、足をお運びください。

 と、コレだけでもういいんですが、あと少しだけ(^^ゞ

 「食事中の会話のタブー」にこんなのがあるそうです。

 ・その場にいない人の話。

 ・病気や事故の話。

 ・性に関する話。

 ・今食べている料理の批判。

 ・政治の話。

 ううむ。性について、食事中に何をしゃべるんだろう(^^ゞ それはともかく。「政治の話」がなぜいけないかと言えば、「人によって主義主張は異なります。それを言葉にすると喧嘩になったりします。喧嘩になればお互いに不快な気持ちになります。食事は楽しくいたしましょう」ということだそうです。なるほど。たしかに「楽しく」過ごすことは大切ですよね。

 とはいえ。

 だったら、いつなら「政治の話」をしてもいいんだろう。

 また別の話。

 昔担任をしていた生徒でK君という男子高校生がいました。彼は休み時間、孤立していることが多かった。教室に居場所がないことが多かった。それで、職員室の僕のところに来て話をすることが多かった。いろんな話をしました。

彼の家では、夕食の時、政治の話をしたそうです。父親と母親が新聞やTVのニュースを踏まえて話をする。K君もK君の兄弟もそれに参加する。だからK君は社会の問題についてずいぶん詳しい知識を持っていました。

「だけど、お前ウザいって言われるんです」

 クラスのみんなに?

「うちは変なんかな」

 いやそれは、

「黙ってた方がいいんですよね、きっと」

 またまた別の話。

 2022年の7月の「神戸新聞NEXT」にこんな記事がありました。

「子どものとき、家族で政治の話をしたという人はどれくらいいるのでしょう。ちょっと周囲に聞いてみました。

 『まったくなし』

 『ほとんどなかったが、父親が新聞を見ながら政治のニュースについて語っていたことはあった』

 『とてもした。あの政党がいいとか悪いとか』

 『両親がある政党の支持をめぐってけんかをしていた』

 なるほど、いろいろあるようです。

 憲法には「投票の秘密」が定められています。つまり、誰が誰に投票したのか分からないよう秘密は守られなければならない。だから安心して自由に投票できるのです。「家族でも(誰に投票したかは)言うもんじゃない」。そう教えられた方もいることでしょう。

 10代、20代の投票率が他世代と比べてかなり低い数字であることは、この参院選中の記事でもずいぶんと触れてきました。政治への関心を高めようと、高校では「主権者教育」も行われています。ただし、友だちと政治の話はしにくい。「意識高い人」って思われる。そんな声も聞きました。

 2016年の参院選後、総務省が調査しています。18~20歳を対象にしたもので、「家族と政治の話をよくする」という人で「投票に行った」と答えた人は76%いたのに対し、「家族で政治の話をほとんどしない」という人の41%を大きく上回っていました。友人と政治の話をする、しない、でも同じ傾向です。

 つまり政治が身近な話題だった若者ほど投票へのハードルは低い、ということになりそうです。」

 

 

 またまたまた別の話。

 「明日のハナコ」は高校演劇の大会で上演された劇です。高校演劇というのは、高校の演劇部が上演する劇で、高校演劇部っていうと日本中でだいたい2000くらい存在します。これでも少子化やら何やらでだいぶ減ったんですけど。でも2000。そして、どの部でも1年で最低でも3回くらいは劇を上演します。多いところだと10回なんて学校もあります。マジで。ということは、日本中で毎年、だいたい一万くらいの高校演劇が上演されているという勘定になります。このへんは意外と知られてないんじゃないかしら。

 高校演劇で描かれる世界というのは本当に多種多様です。エンタメ・アクション・ホラーにSF、恋愛モノもあれば教育問題に鋭く切り込んだり格差を浮き彫りにしたり戦争を批判したりイジメと闘ったりDVの恐ろしさを訴えたりそれはもうありとあらゆる劇があります。広島県や長崎県では原爆の劇がたくさん作られています。「破稿・銀河鉄道の夜」という作品などは、阪神淡路の震災を踏まえた劇ですが、関西の地元の高校生が作りました。名作です。福島や宮城などの東北各県では、東日本震災についての素晴らしい舞台がいっぱい作られています。

 だから、「明日のハナコ」には戦争とか原発とかが出てきますけど、それは別に専売特許というわけではないんです。高校演劇の世界では、たくさんの「原発」についての劇が存在します。それは、高校生がこの世界について、真摯に考えているということだと思います。声を上げようとしているということだと思います。

僕は、高校演劇があるということが、この国の健康さを表していると思います。

 共立大学・短期大学のみなさんは今、この世界の一番先頭にいます。孤独なことも、浮いちゃうこともあるかも知れない。でもそこからしか見えない景色があります。みなさんの前には、みなさんでなければ切り拓かれない未来が広がっています。

 楽しい上演になりますように。

                      (玉村徹)

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こんなに乱れちゃいます。

加えてトイピアノ、さまざまな楽器がすぐそこで生演奏してます。素朴な構成。

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